株式会社玉井商店

足袋屋がつくったマスクとは?

足袋屋がつくったマスクとは?

お世話になります!

今日、かなり冷え込んでいて寒いですね。。

ここ数日はそこまで寒くなかったので油断していましたが、きちんと寒さ対策をしないといけないなぁと思いました。

 

さて、このブログでは弊社の商品を色々紹介しておりますが今回は「足袋屋がつくったマスク」をご紹介させていただきます!

商品のことはもちろん、販売に至ったきっかけなどの裏話も(なかなか色々ありました)話させていただきます!!

 

足袋屋がつくったマスク

足袋屋がつくったマスクとは、その名の通り足袋の技術を使い作ったマスクのことです。

弊社は足袋の生産工場が徳島の鳴門にあるのですが、鳴門は実は日本の3大足袋産地の一つなんです。

昔から国産にこだわり足袋を作る足袋の会社がいくつも集まっています。

 

 

マスクを作った経緯

マスクは2020年4月に販売させていただきました。そう、この時期は世界的にマスクの供給が追いついていない時期でした。私自身の身の回りもマスクが少なく、毎日箱の中から減っていくマスクを数えながらあと何日分しかない、、どうしよう、、って思いながら過ごしていました。

 

同時に、足袋業界では毎年行われる阿波踊りの中止などが発表され、足袋が本当に一足も売れないという状況に陥りました。売れないということは工場も稼働せず、どうしようもない状況でした。この状況をなんとかしないといけないと思い、足袋の縫製技術を使ってマスクを作ってはどうか?という話になり即決、コンセプトや販売方法などを決め組み立てていきました。

 

プロダクトの組み立て

この話が出たのが4月初旬だったのですが、世界を取り巻く状況や足袋工場の現状を考えると本当に1日でも早く完成させないといけなかったのでなかなか大変でした。まずマスク本体の素材選定ですが、白足袋に使われている生地を使おうという方向になりました。理由は白色のマスクが一番受け入れられやすいという点、そして足袋=純白で清潔感があるという一般的なイメージがあるため使用しようと思いました。もちろん足袋屋が作っているのでその説得力も含めて。

 

マスク本体の生地選定

最初は白足袋の綿生地を使用しようかと思っていたのですがサンプルを作ってみて装着すると息がしにくくなりマスクとして使用するのは向いていないと判断しました。結果的に、白のナイロン足袋に使用される肌触りの良い白生地を採用しました。この生地も昔から足袋に使用されている代表的な生地です。

 

 

耳掛け部分の紐選定

そして問題がもう一つありました。それは、市販のマスクが少なくなっている状況で、自分でマスクを作る方が増え、マスクに使う耳掛けの紐の供給が減ってきたという問題です。ここに関して私たちは少ない紐を買って一般の方への流通が減ることを避けるために代用できるものはないかと考えました。

 

そこで着目したのが靴下工場にある端材です。靴下は生産過程で必ず輪っか状の紐ができるのですが、その輪っかは本来不要物として廃棄されてしまいます。私たちはその輪っかを耳掛け部分に使えないかと考え、結果的に採用しました。靴下は柔らかく編み立てられているのでそこから生まれた輪っかも柔らかくクッション性があり、長時間の使用に伴う耳への負担を減らします。

 

 

そして大きな特徴としましてはカラーバリエーションが豊富ということ。靴下はさまざまなカラーがあり、輪っかもシンプルな白や黒から個性的なカラーまで数多く残っていました。こうしてマスクに使用する材料は全て揃ったのでパターン作成をし、工場にてサンプルを作成しました。

 

工場にて試行錯誤

 

マスク自体はそこまで縫製が複雑ではないため複雑な縫製を毎日こなしている職人さんにとっては朝飯前のようでした。しかしシンプルな縫製の中にも職人さんのこだわりが埋め込まれていて、さすが丁寧な物作りをしているだけあるなぁと感動したのを覚えています。

 

最初は手断ちで生地を裁断し、サンプルを作り調整していきます。形が決まった後は金型を作り量産体制を整えていきました。

 

 

こうして様々な個性を持った可愛らしいマスクが完成しました。立案から完成まで2週間もかかってなかったような。。工場さん含め様々な人が頑張ってくれたおかげだと思っています。

 

抗菌加工(TioTio)

完成したマスクですが、このままでは気休めレベルのマスクになってしまうのでTioTioという抗菌加工を施しました。

 

 

TioTio加工については

TioTio加工とは?

をご覧ください。

 

販売方法

これで製品として「足袋屋がつくったマスク」が完成しました。後は急ピッチで撮影をしてECサイトを立ち上げ、、導線としてTwitterでバズらせる戦略をとり、結果的に多くのお客様にご購入いただきました。この点は話し出すと長いので割愛させていただきます。。

 

 

当初の目的である「足袋工場を稼働させる」というミッションはクリアできたかなと思います。ありがたいことに予定在庫が一瞬で無くなり、予約受付という形でお客様を待たせてしまう形となってしまいました。ごめんなさい。

 

その後はマスクの供給が徐々に改善されていき、人々がマスクについて困ることは少なくなったかなと思います。一時期落ち着いていたコロナウィルスですが、最近は変異株(オミクロン)が流行ってきているのでどうかみなさんお体にお気をつけてお過ごしください。そしてこの足袋屋がつくったマスクもオンラインストアにて販売されていますのでこの機会にぜひご購入いただけますと幸いです。

 

玉井商店オンラインストア

 

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 

コメントは受け付けていません。

〒541-0058
大阪府大阪市中央区南久宝寺町2丁目2-9
船場フジイビル8F